馳星周【少年と犬】読書感想文で中学生が高評価を得る5つのコツを解説!
中学生につきものなのが読書感想文。
文章を書くのは好きだけれど、読書感想文はどう書いたらわからない!という中学生のために、2025年の春に映画化が決まった馳星周さんの「少年と犬」を例にとって解説していきます。
どのように構成を立てたらよいのか、ポイントは何かなど、中学生にわかりやすく解説していきます。
読書感想文を書くのは難しいよね
でもせっかくなら高評価を狙っていきたいよね
コツってあるのかな?
それをこれからみていこう!
馳星周さんの「少年と犬」は直木賞を受賞した作品です。
まだ読んだことがない人は一度は読んでみることをおすすめします。
犬が好きな人なら一気に読み進められる話になっています。
そうでない人も「少年と犬」を読んだら犬が好きになるかもしれませんね。
読書感想文を書く前に何をすればいい?
それではまず読書感想文を書く前に何をすればよいのでしょうか。
ここではどんな準備が必要かなどを解説していきます。
どんな事にも何かを始めるときは前準備が必要ですよね。
この前準備が整っていると、あとがスムーズにいきます。
では高評価を得るために必要な準備とは何でしょうか。
前準備は大切なことだよね
馳星周「少年と犬」ってどんな話?
それで「少年と犬」ってどんなお話なの?
どんなお話なのかまとめてみよう
馳星周さんの「少年と犬」は、2020年に直木賞を受賞した小説で、人間と犬との絆を描いた物語です。
この作品は、東日本大震災後の東北地方を舞台にし、6つの短編から構成されています。
それぞれの短編で、多聞という名前の犬が異なる主人公たちと出会い、彼らの人生に影響を与えていきます。
物語には、震災により家族や大切なものを失った人々が登場します。
多聞は単なるペットではなく、彼に関わる人々にとって心の支えや変化のきっかけとなる存在です。
この作品を通じて、馳星周さんは、逆境の中でも立ち直る力や絆の持つ力強さ、そして小さな命の大切さを伝えています。
読むことで、希望と優しさを感じ取ることができる魅力的な物語です。
読書感想文を書くための準備をしよう
感想文を上手に書くためには、物語のどの場面が好きだったか、その理由をきちんと整理することが大切です。
たとえば、多聞が重要な役割を果たす場面で、どんなふうに心を動かされたか、登場人物がどう変わったかを考えてみましょう。
「多聞がいることで、こんなふうに物語が変わった」と気づいた点を中心に、なぜその場面が印象的だったのか整理すると良いです。
そしてその場面をしっかり思い返して、「こんなふうに感じた」「こういうことを学んだ」といった考えを深めてみてください。
こうした準備をすると、感想文を書くときのしっかりとした土台ができスムーズに書けるでしょう。
こういう前準備をしっかりすると、読書感想文は書きやすくなるんだね
メモをしながら読み進めていくといいよ
読書感想文の書き方とポイント
読書感想文を書く前準備がしっかり整ったら次は書き方とポイントです。
文の基本の構成を知ってその構成どおりに書いていきましょう。
せっかく準備を整えても構成が成り立っていなければ、元も子もありません。
高評価を狙っていくうえでは大事なことです。
またよい読書感想文を書くためのヒントも参考にしてみてください。
読書感想文の基本の構成を知ろう
読書感想文って、どうやって書けばいいのか迷いますよね。
でも、大丈夫!
ある程度の構成さえつかめば、誰でもスラスラと書けるようになります!
今回は、読書感想文を「始め」「中央」「終わり」の3つのパートに分けて、それぞれのポイントをわかりやすく解説していきます。
こうした3部構成で感想文を組み立てれば、読み手にもストーリーが理解しやすく、自分の感想も明確に伝わるはずです。
「始め」「中央」「終わり」と3部構成で書き進めるといいんだね
始め
まずは、簡単に物語の紹介から始めましょう。
ただし、あらすじをダラダラと書くのはNG!です。
読みたいと思わせるような、短く魅力的な紹介を心がけましょう。
例えば、馳星周さんの「少年と犬」なら、「東日本大震災後の日本を舞台に、少年と犬の多聞との絆を描いた物語です。」のように、シンプルにまとめるのがおすすめです。
そして、物語を読んで自分がどう思ったのかを一言で伝えましょう。
「感動した」「考えさせられた」など、率直な気持ちを表現するといいですね。
感想文のスタートがスムーズになります。
どんな物語なのか?そして 自分の率直な感想を伝えよう!
中央
次に、物語の中で印象に残った具体的なエピソードをピックアップして、詳しく紹介していきましょう。
なぜその場面が印象に残ったのか、自分の心にどんな変化が起きたのかを丁寧に説明することがポイントです。
例えば、多聞が誰かと心を通わせる場面を取り上げてみましょう。
そのときに「登場人物が多聞と出会って心が変わる姿を見て、自分もこうなりたいと思った」とか「このシーンでの多聞の行動は本当に感動的だった」といった、自分の感情をしっかり言葉にしてみてください。
これにより、読者にもその場面の感動が伝わりやすくなります。
具体的なエピソードと、自分の心を動かしたものを書くんだね
自分の言葉で表現するのが大事だよ!
終わり
最後は、物語を通して自分がどんなことを考えたのか、何を学んだのかをまとめましょう。
多聞という犬と人々の交流を通じて、多くの登場人物が変わり、その姿勢から何を感じ取りましたか?
「自分も周りの人を支える存在になりたい」「困難な状況でも前向きに生きることの大切さを学んだ」など、物語を通じて得た教訓やこれからの自分の行動にどう活かすかを書き出すといいでしょう。
このように、自分の考えをしっかりと伝えることで、感想文全体が締まります。
ポイントは、ありきたりな感想ではなく、物語を通して自分がどのように成長できたのかを具体的に書くことが大事!
自分の考えを明確に示すことが大切なんだね
良い読書感想文を書くためのヒント
読書感想文の基本の構成がわかったところで、今度はよい感想文を書くためのヒントを紹介しましょう。
ここで紹介する3つのヒントを意識して書いていけば、更に良い読書感想文となるでしょう。
3つのヒントとは「言葉の使い方」「句読点や文章の長さ」「自分の視点で表現」だよ
よく使う言葉や感情の表現を考える
読書感想文を書く際、大切なのは自分の感じたことをそのまま伝える言葉選びです。
物語を読んで、多聞のようなキャラクターが登場する場合、それをどう表現するか考えましょう。
「感動した」「心が温まった」といった一般的な感情の表現も良いですが、具体的な行動や場面に結びつけて言葉にすることで、より伝わりやすくなります。
例えば、「多聞が新しい出会いを通して、失意の人に勇気を与えた」といったように表現すると、読者もそのシーンを容易に想像できるでしょう。
自分の感じたことを率直に伝えると同時に、読者が物語を想像しやすい言葉選びをするといいんだね
文の長さや句読点に注意する
次に文章の書き方も大切なポイントです。
文章の書き方とは、文の長さや句読点の位置に気を付けることです。
長すぎる文は読み手にとってつらい場合がありますので、短く簡潔にまとめることを心がけましょう。
例えば、「多聞は賢くて勇敢な犬で、傷ついた人々を癒やし、時には命を救いながら旅を続けます。」という文章を、「多聞は賢くて勇敢な犬です。傷ついた人々を癒やし、時には命を救いながら旅を続けます。」と区切ることで、より読みやすくなるのが分かりますよね?
句読点を適切に配置することで、読者が自然に文章を追いやすくなります。
長すぎる文章は良くないんだね
自分の視点で物語に触れる
良い感想文を作成するためには、自分の視点を大切にすることが大切です。
物語を読んで感じたことを、自分なりの言葉で表現しましょう。
例えば、多聞の存在によって変わっていくキャラクターたちに対して、「多聞の行動が私にも勇気を与えてくれた」といった自分独自の感想を付け加えてみてください。
こうすることで、感想文には個性が加わり、読む人にも強い印象を残すことができます。
ちょっとした工夫で、読書感想文はもっと印象的になるんだね
読書感想文を書いた後にすること
今までのポイントなどを踏まえて、魅力的な読書感想文を書き上げることができましたか?
お疲れさまです。
でも待ってくださいね。
「終わったー!」ではなく、さらに良い読書感想文にするために、最終チェックをしていきましょう。
自分の作品をしっかりチェックしよう
どんなふうにチェックするといいのかな
感想文を書き終えたら、作品を少し寝かせてみましょう。
なぜなら、書いた直後は自分の物語に没頭しすぎて、客観的に見ることが難しいからです。
時間を置くことで、文章を新鮮な視点で読み直すことができます。
また気づかなかった誤字脱字や、感想の流れが見つかることが多くなります。
友達や家族の人に読んでもらって、フィードバックをもらうのもいいでしょう。
- 感想文を書いたら時間を置いて読み直しましょう
- 客観的に文章を見られるようになります
- 誤字脱字や感想の流れを確認できます
- 友達や家族に読んでもらい、フィードバックを受けましょう。
- 他者の視点で新たな意見が得られ、改善点が見つかります
- 感想文中の物語に他者が共感した部分を確認できます
- 物語の要点が押さえられているか確認しましょう
読書感想文で学んだことを活かそう
読書感想文で学んだことは、次回の作品に活かせる重要なヒントです。
今回の読書感想文で苦労した点や楽しかった点をリストアップしてみましょう。
そして次に挑戦したいテーマや、より自分らしい表現方法を考える材料にしてください。
また、他の人の感想文を読んで、自分の感想とどう違うかを分析するのも効果的です。
このプロセスを通して、次回の感想文がより豊かで多様な見方を提供できるものになるでしょう。
他人の感想文と自分の感想文の違いを見つけるのは面白いかも!
ぜひやってみよう!
まとめ
馳星周さんの「少年と犬」は、中学生にとって感受性を育む読書体験となることでしょう。
そしてここまで読書感想文を書くにあたっての、書き方のポイントやヒントを解説してきました。
読書感想文では具体的なエピソードを挙げることで、自分の感想を明確に伝えることが可能になります。
また、読んで感じたことやインスピレーションをもとに、自分の意見や考えを展開し、中学生ならではの視点を大切にすることで、読書感想文の質が高まります。
この読み取りと表現の過程が、単なる読書感想文を超えた一つの作品として成り立つ鍵となります。
今回は馳星周さんの「少年と犬」を例にとってみました。
他の本でもぜひ参考にしてみてください。